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[1965年6月6日]
日本サッカーリーグ(JSL)が誕生
以後、SLは春秋制の下で、シーズンを重ねていく
[1985年9月6日]
JSL、このシーズンから秋春制に移行
このシーズンの閉幕日は1986年の3月26日
[1990年8月]
プロリーグ検討委員会設立
リーグの概要を議論していく中で、シーズンを秋春制から、春秋制に移行することを決定
4月に年度替りする日本固有のカレンダー、そして冬季の観客動員減少を考慮しての措置と思われる
[1991年9月15日]
JSL最後のシーズンが開幕
同時に、日本サッカー界のトップリーグの秋春制は、このシーズンを以って最後となる
[1992年3月29日]
JSLが終焉
[1992年9月~11月]
秋春制から春秋制へ移行の空白期間を埋めるべく、第1回ヤマザキナビスコカップが開催される
[1993年5月15日]
Jリーグが、春秋制シーズンの下で華々しく開幕する
[1995年頃]
Jリーグ内部で、シーズンを秋春制にすべきではないかという意見が出る
[2000年]
Jリーグの今後のあり方を話し合う『ネクスト10プロジェクト』の議題の一つとして、秋春制が俎上に上る
[2001年]
2006年を目処にシーズンを移行する方針が固まったが、雪国対策などが解決せず、事実上、頓挫に
[2006年7月]
鬼武健二氏、Jリーグチェアマンに就任
犬飼基昭氏、Jリーグの専務理事に就任
犬飼専務理事、就任後の抱負として、Jリーグの秋春制への移行プランを提唱
「最初にやらなきゃいけないのは、Jリーグも欧州と時期を合わせること。
日本サッカー協会もJクラブ側も不満は解消できると思う。
雪国対策としては、人工芝を導入すればいい。」
日本サッカー協会(JFA)会長・川淵三郎氏、秋春制案に理解を示す
「欧州では、芝を暖めて雪を溶かすヒーティングシステムなどもある。」
鬼武チェアマンは慎重な姿勢を示す
「欧州のシーズンに、日本のそれを合わせる話は数年前から検討している。
次の課題として取り上げるための心の準備はしている。
しかし、雪国の練習場確保などの問題もあり、決心は直ぐにできない。」
[2007年10月]
『週刊サッカーダイジェスト 10月16日号』に犬飼Jリーグ専務理事のインタビュー掲載
「1月・2月は寒くてお客さんが競技場に来ないという意見もあるが、そんなことは有り得ない。
質の高い良い試合をすれば、サポーターは来てくれる。
スタジアムを暖かくする工夫、それに施設を整えれば大丈夫である。」
[2008年7月12日]
犬飼基昭氏、JFA会長に就任
Jリーグ専務理事職は離任
[7月22日]
犬飼JFA会長、2010年からのJリーグ秋春制移行を検討している旨、明らかにする
「日本協会とJリーグでプロジェクトを組み、かなり進んでいる。
問題はたくさんあるが、手はあると思うし、解決していけばいい」
[7月23日]
コンサドーレ札幌・矢萩竹美社長、秋春制移行プランについて問題点を指摘
「正式に話が来ておらず、コメントしづらい。
協会やJリーグで正式な議題に上るのであれば、コンサドーレとしても具体的な対応を考えていきたい。
しかし現状では、試合や練習会場の確保など難しい部分が多い。」
[8月5日]
『週刊サッカーダイジェスト』に犬飼JFA会長の所信ロングインタビュー掲載
「阪神タイガースが夏の高校野球の開催期間中、甲子園球場を離れて長期ロードを行う。
それと同じように、雪国のクラブは、1月と2月の試合を全て、アウェイゲームにするという考えもある。
冬季の練習場問題だが、雪国の高校サッカー部は、冬の間もトレーニングしている。
雪国のホームスタジアムは人工芝を認め、座席を暖かくする装置を設置すれば大丈夫である。」
[8月12日]
『週刊サッカーマガジン』に犬飼JFA会長の所信ロングインタビュー掲載
「少しの工夫で、Jリーグの秋春制移行は可能になるはず。
ヨーロッパでも寒いところはあるが、秋開幕でやっているので、日本でも秋春制はできる。
秋春制に移行するとしたら、問題なのは3週間。
逆に言えば3週間凌げればなんとかなる。
観客が寒い中でスポーツ観戦できる許容時間は2時間で、それを越えると我慢の限界。
サッカーは、ハーフタイムを含めても2時間で完結できるので問題ない。
夏休みの過ごし方が変化している。
夏休みは少年サッカー等の大会があり、Jリーグを見に行けない少年も多いと聞く。
サッカー少年たちのためにも、夏開催を止めて、秋春制にすべきだ。」
同号には、鬼武チェアマンのロングインタビューも掲載
「(Jリーグの秋春制移行問題も含めて)Jリーグのことは、Jリーグで決めます。」
[9月6日]
ヴィッセル神戸のサポーターズミーティングにて、安達貞至・神戸社長が秋春制案についての質問を受ける
「犬飼会長の提案には我々も本当に驚きました。
実はこの問題、Jリーグが発足して3年くらいはかなり検討された問題です。
しかし、日本ではどうしても無理だという結論に至りました。
そしたら突然今回犬飼会長が仰られて、先日のJリーグ実行委員会でも質問も出ました。
しかし、鬼武チェアマンはJとしては一切秋春シーズンは考えていないと、時間をかけて結論を出しているので揺るがないと答えました。」
ヴィッセル神戸サポーターズミーティング議事録7ページ目
(http://www.vissel-kobe.co.jp/club_info/20080906_m.pdf)
[9月25日]
犬飼JFA会長、2010年からの秋春制移行プランを改めて主張
「Jリーグのシーズンを秋からにしたい。
2010年秋からを目指す。
こんなシーズンをやっていたら選手がつぶれる。
1,2月に国際マッチデーが入ると代表選手は1年中休めないし、Jリーグのキャンプに代表クラスの選手が参加できない。」
「しかし、Jリーグ側は秋春制をやりたくないらしい。
年内に構想をまとめないと、2010年からの移行は難しいので、議論を促したい。
雪国での冬季開催が難しいのであれば、1、2月はアウェーにし、ホーム戦は春以降に回せばいい。
阪神タイガースも8月は甲子園を空ける。
鬼武チェアマンは、2カ月もホームを留守にするのは地域密着にそぐわないというが、世界を相手にサッカーをやらなければいけないのに、まだ動かないのか。」
これに対して、Jリーグの羽生事務局長は困惑
「寒い中、ファンが来てくれるか。ハードの問題も…。でも選手の体を考えれば…難しい問題」
[10月6日]
犬飼JFA会長、JFAの公式サイトの不定期コラム『芝生で語ろう』を通じて、秋春制移行プランを表明する
『芝生で語ろう シーズン制の移行を考える』
(http://www.jfa.or.jp/jfa/column/20081006.html)
[10月10日]
犬飼JFA会長、AFCアジアサッカー連盟側から8月に、非公式ながら、Jリーグの秋春制移行を打診されていたことを明かす
「日本が秋春制に変更すれば、同じ春秋制の韓国と中国も右に倣えとなると言われた」
[10月21日]
アルビレックス新潟社長の中野幸夫氏、同職を退任することを発表
同時に、2009年1月からJリーグの専務理事に就任することが内定
中野氏の専務理事就任は、Jリーグの秋春制移行問題を睨んだ布石という見方がなされる
中野氏は、秋春制移行について賛否を明言しなかったが、婉曲的に移行には否定的な見方を示す
「アルビレックス社長という現職の立場として、積雪などの厳しい季節にどのように運営するのか、課題はたくさんある。
Jリーグ理事会での検討問題とは認識しているが、賛成、反対を述べる段階ではない。」
[10月24日]
犬飼JFA会長、中野幸夫・次期Jリーグ専務理事が、秋春制移行には課題がたくさんあるとのコメントを発表したことに対して、更なる議論の加速を促す
「いつまで待てばいいという話。
選手は“冬にやらせてください”と言っている。
夏場はいいパフォーマンスができない。」
[10月27日]
Jリーグ選手協会、秋春制についての話し合うも、意見は集約できず
選手へのアンケートを募り、条件付を含めて賛成7割、反対3割という結果に
藤田俊哉選手協会会長、メリット・デメリットを明確にした上で、慎重に議論を進める方針を示す
「意外にも慎重な意見が出た。
雪国のサポーターの観戦苦とか。
選手だけを考えれば賛成だが…」
[10月28日]
日本サッカー協会内のJリーグ将来構想委員会が開かれ、秋春制問題について、移行を前提に日程シミュレーションをして検討することが決まる
委員会委員長でも鬼武チェアマンは、反対ありきでは議論が始まらないので、シーズン移行を前提条件にして議論を進めていくことを表明
「日程をつくったら実際にどうなるんだろう、冬に試合をやったらクラブの経営はどうなるんだろうと、具体的なものを出していきたい。
地方のクラブの小さな意見も大事にする」
[11月3日]
Tenyテレビ新潟放送網が、テレビメディアとして初めて、Jリーグの秋春制についての特集を放送する
犬飼JFA会長への取材VTRも放映される
犬飼JFA会長、東北6県のサッカー協会関係者と意見交換
犬飼会長に対し、東北6県の協会側からは、秋春制についての質問・意見は特に出ず
[11月9日]
犬飼JFA会長、北海道サッカー協会の関係者と意見交換
人工芝でも試合開催ができるようにJリーグの規約を改め、練習場に屋根を設置する際には金銭的援助をする案などを示す
「札幌ドームで人工芝の使用を認めればいいし、練習場には屋根をつければいい。
財源としてtotoの助成金を優先的に回すことも検討している。
秋春制にした場合に7、8月に涼しい道内で合宿を行うJチームが増加し、経済効果が見込める。
また、2010年からの移行というものにこだわりはなく、2011年以降の移行でもいい。」
これに対してコンサドーレ札幌の矢萩社長は反対を表明
「現実的に無理で、北海道だけでなく、寒冷地共通の問題」
北海道サッカー協会の副会長は慎重な意見を表明
「Jチームの夏季の合宿はメリットと考えていない。
サポーターが満足するのがメリット。
しかし人工芝も進化しているし、前向きなとらえ方をしていきたい」
[11月10日]
Jリーグ将来構想委員会が、犬飼JFA会長の私案から若干外れる形で、「7月下旬開幕・5月下旬閉幕」のカレンダーで、秋春制を検討していることが明らかになる
[11月中旬]
天皇杯の先発メンバーを、直前のリーグ戦・カップ戦から大きく変更したとして、犬飼JFA会長が、大分トリニータとジェフユナイテッド千葉に対して不快感を示す
同時に、犬飼会長は天皇杯軽視のスタメンになるのは、Jリーグが春秋制を敷いているからだとの見解を示す
「今はいろいろなことがゴチャゴチャしている。
シーズン制が秋春制に変われば、こういう問題も全部解決できる。」
[11月18日]
Jリーグ将来構想委員会の委員長でもある鬼武チェアマンは、最終的な結論は出ていないものの、秋春制移行は困難であるとの見方を記者会見で発表
ナビスコ杯改革案などと合わせて、JリーグのことはJリーグで決めると表明
「酷暑と雷のある7、8月に試合をしないことを大前提に議論すると、日程がうまく合わなくなる。
日本代表は重要だが、日本代表を優先する日程だけを考えて、Jリーグの運営がなされるべきではない。
秋春制に移行したら、JFLや地域リーグの雪国チームは夢を捨てろ、ということになる。
犬飼会長提唱の理屈にも合わず、無理を通せば道理が引っ込む」
[11月19日]
犬飼JFA会長、W杯予選で滞在中のカタールで、鬼武チェアマンの秋春制移行困難などの発言を伝え聞いて激怒
「本当にそんなことを言ったのか。
JのことはJで決めるといっても、Jは協会傘下の一組織。
頭が混乱しているんじゃない
協会が改革を命令しているわけではなく、アイデアを言っている。
常軌を逸している。
相当、低次元の話だ。」
[11月20日]
山形県と新潟県と北海道は悪天候に見舞われて、モンテディオ山形とアルビレックス新潟とコンサドーレ札幌は、計画通りの練習を消化できず
コンサドーレ札幌・西谷正也選手
「冬季に試合をすれば、膝や腰に相当の負担があるので、怪我が増えるのでは」
コンサドーレ札幌・大塚真司選手
「関東で暮らしてると、できるんじゃないかと思うだろうけど、こっちはすごい雪。
サポーターの交通手段も確保しなきゃいけない。
ひと冬こっちで過ごしてみれば分かるんじゃないですか」
コンサドーレ札幌・営業部社員
「雪が降ると札幌市以外からの人の足が鈍る。
例えば毎試合、釧路からマイカーで来場するサポーターは危険な峠越えを強いられる。」
コンサドーレ札幌・矢萩社長
「冬季間は全試合アウェーという対策案は、ホームアンドアウェーの原則に反する。
冬場がアウェーばかりになれば試合で不利になる」
[11月21日]
犬飼JFA会長、2010年からの秋春制移行が無理ならば、2011年以降に移行しても構わないとの柔軟姿勢を改めて示す
「2010年が間に合わなければ2011年、ダメなら2012年」
鬼武チェアマン、モンテディオ山形から送付された雪に覆われた山形の写真7枚を記者に示し、秋春制移行は困難であるという意思表示を改めて示す
「2011年以降、毎年のように秋春制移行について検討? それもどうかと思う。
今のところ2010年は無理」
[11月22日]
犬飼JFA会長、秋春制移行に反対姿勢、慎重な意見を表明しているJクラブの社長を「サッカーの素人」と批判
「寒いから観客が来ないと考えるのはサッカーの素人。
その素人が社長をしているクラブもあるから困る。
暑い中より寒い中でプレーした方がサッカーの質は上がるから、工夫をすれば観客を呼び込むことはできる」
[11月23日]
東北電力ビッグスワンスタジアムのアルビレックス新潟VS大宮アルディージャ戦の試合前、サポーター有志による署名活動が初めて行われる
[11月27日]
意見対立していた犬飼JFA会長と、鬼武チェアマンが直接会談
記者会見で、対話不足で意思疎通に欠き、混乱を引き起こしたことを互いに反省する
犬飼会長、Jリーグ将来構想委員会での秋春制討議の判断を待つことに同意する
[12月2日]
Jリーグの12クラブの代表者が一堂に会して「シーズン制検討プロジェクト」が開かれる
J全クラブへの事前アンケートをたたき台に議論した結果、秋春制への移行は困難であるという意見が3分の2を占めた
鬼武チェアマン
「クラブの意見は重視する。
委員会で参考にしたい。
欧州シーズンに合わせるということ以外、メリットが見つかっていない」
コンサドーレ札幌・矢萩社長
「降雪対策のインフラ整備に100億円単位のお金が掛かる。
インフラが整っていない現状では、100%不可能。
秋春制の果実とか夢が見えてこない」
アルビレックス新潟・中野社長
「冬の新潟は晴天の日が殆どないというデータがある。
集客も練習環境も含めて難しい」
[12月4日]
犬飼JFA会長、全国9地域のサッカー協会関係者が秋春制移行を強く希望していると記者団に語る
「シーズンを変えてほしい。
ぜひ早くやってください、あんな暑いときにやるのはやめてくださいという話が出た」
「シーズン制検討プロジェクト」の議論の結果については不快感を示す
「秋春制移行の可否は、多数決で決めるわけではないから。
ウインターブレークとかアウェー開催を増やすとか、知恵を使ってから計算しないと」
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